1年で最も電力の使用が大きい日は8月下旬の22日頃の「高校野球の決勝戦」の日と決まっています。その状況は、家でエアコンのガンガン聞いた部屋で野球観戦というスタイルが毎年電力消費を最大のものとしていて、東京電力からも「電気の節約をしましょう」とCMで呼びかけています。
通常企業というのは、その商品を多く買ってもらう事により利益を得ますので単純に考えて、東京電力では「電気をもっと使いましょう」と言ってもおかしくないかと思います。
しかし、昔っから「節約」を呼び掛ける事情は、「安定した電力の供給事情」によるものなのです。
多く電気を使えばそれだけ電気料金を東京電力(勿論他の電力会社も同じです)に支払うので企業としては潤います。 でも無尽蔵に使おうとなると、電力の供給パターンが読めなくなってしまい、それがエスカレートすると、電力需要が供給を超えることになり、一斉停電という最悪の状態になってしまうからです。それだけは、今の「計画停電」では最も恐れていることです。一度需要が上回ることによる停電が起こってしまうとその復旧は膨大なもととなってしまい、社会的にも地震が襲来するのと同様に大きな被害がでます。
ところで「オール電化」っていうのも電力会社では促進していますが、このように安定した電気の使用は今後の電力施設の増強に説得力のあるものであり、電力使用のパターンを大きくつかめるので、こういったものは「節電」とは違い、電力会社では大きく勧めるものなのであります。でも今回の震災では今後どうなるかはわかりませんが、原子力発電は石油を燃やして使う「火力発電」とは違い、小さい大きさの燃料棒の化学反応による大きなエネルギーなので、火力発電とはけた違いの大きな電力をつくることができます。
非常に難しいところですが、今はその安全性を確保しない限り原発を推進することはむずかしいかと思います。
計画停電
東京電力の今夏の電力供給力が、従来計画よりも350万キロ・ワット増え、5000万キロ・ワット近くに回復する見通しであることが7日、明らかになった。
東電は今夏の電力消費のピークを5500万キロ・ワットと見込んでいる。供給能力の拡大と、政府による電力の使用制限や企業や家庭の節電による電力需要の削減を進め、計画停電をできる限り回避する考えだ。
また、タイ政府から三菱重工業製のガスタービン発電機2基を無償で借り受けるなど、国内外から発電機の調達を急ぎ、数か月で発電能力をさらに100万キロ・ワット以上上積みする。
このほか、強力な自家発電装置を備えた製造業などからの余剰電力の買い取り、既存の火力発電所の稼働率向上などで、電力需要がピークとなる7月末前後の電力供給力を、従来計画の4650万キロ・ワットから5000万キロ・ワット近くに増やす。
(2011年4月7日14時39分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110407-OYT1T00486.htm
電力の買い取りとは
新エネルギー利用法(RPS法)は、電力会社に対し、太陽光やバイオマスなど新エネルギーの最低利用量を義務づけている。電力会社は、各社ごとに定められた電力供給量の一定割合を、自ら発電したり、認定された発電施設(現在43か所)から購入したりする。資源エネルギー庁によると、1キロ・ワット時当たりの平均購入価格は、太陽光約23円、風力約10円、バイオマス約8円。
2009年6月28日(日) 全国 朝刊 01頁(一面) 01段 177文字
http://plus.yomiuri.co.jp/article/words/%E9%9B%BB%E5%8A%9B%E3%81%AE%E8%B2%B7%E3%81%84%E5%8F%96%E3%82%8A